ニスには水性や油性といった溶剤の違いや、樹脂の種類ごとにラッカー、アクリル、ウレタンなど様々な種類があります。こうした異なる種類のニスは基本的に混ぜたり重ね塗りすることを推奨されていませんが、実際には乾燥してしまえばただの樹脂なので自由に重ね塗りすることができます。
例えば油性ニスは飴色をしており、これを塗ることで木の色味に深みが出ます。ラッカーは艶が良くアクリルは安価でウレタンは強靭です。また同じ種類のニスでも価格や機能、仕上がりの差があります。重ね塗りする際に1度目は安価なニスを使用した下地を作り、仕上げにお気に入りのニスを使うという方法もあります。
ただし、こうした重ね塗りをする際には必ず研磨をして下地作りをする必要があります。ニスは一度目は木に対して直接塗布しますが、二度目以降は既に塗布されたニス=樹脂への塗装です。平滑な樹脂は塗料を弾くことがあるため、必ずサンドペーパーで表面を荒らします。おおよそ240番で仕上げれば十分ですが、更に下地を平滑にして仕上がりを良くするにはより細かい番手までやすり掛けを繰り返してから次の塗装に入ります。