【木工Q&A】集塵ホースのベストな太さとは?

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趣味の木工でよく利用されるホースは25~100mmまで基本的にインチ刻みで存在します。コンパクトな集塵機では50mm未満が多く、通常の集塵機では50mm~75mmほど、据え置きの家庭用としてはやや大型の集塵機になると100mmのホースが使用されることが多いです。

細いホース(25mm / 38mm)

25mmや38mmのホースは以下のような掃除機タイプの集塵機やコンパクトな集塵機でよく使用されます。

風量は毎分1~3立方メートル程度と小さいですが、細いホースでも吸引力が低下しない高圧型のファンで細かな粉塵などを集塵するのに適しています。ホース自体が細いため、工具につなげて使用しても邪魔になりにくいのがポイントです。

その一方で、ホースが細いためまとまった量の木くずを吸い込んだり、大き目の木くずを吸い込むと簡単にホースが詰まってしまいます。手持ちのサンダーや丸ノコなどの小型の工具にはメーカーが用意するアダプタなどを使用して取り付け可能ですが、ある程度大きな工具になると50mm以上のホースに適合するように作られているため取り付けが難しくなります。アダプタを自作して取り付けても、ホースの細さと風量の低さのためうまく集塵できない場合もあります。

中くらいのホース(50mm / 75mm)

50mm~75mm程度のホースになると、趣味の木工の大抵のシーンで活躍することができます。まとまった量の大きな木くずがでる自動カンナなどと接続してもホースが原因でつまりが発生することはほとんどありません。

大きな問題としてはこれ以上のサイズの集塵機が一般にあまり流通しておらず、選択肢としてはマキタの410などが代表的ですが、それ以外の製品の取り扱いはやや少なくなっています。マキタ・410で風量は毎分8.7立方メートルとなっており、細いホースが接続される小型集塵機と比べると3倍程度増加します。

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ホースは太くなればなるほど高額で、やや取り回しに欠けます。50mm以上の太さのホースを手持ちの工具に接続して使用するとかなり扱いづらいです。そのためこのサイズ感のホースはテーブルソー、自動カンナなどの据え置き工具と接続して使用します。

太めのホース(100mm)

100mmのホースは趣味の木工としては最大級の太さです。

しかし50mm~75mmのホースがセットされる集塵機以上に選択肢は絞られ、特に家庭用の単相100Vで動作する集塵機は非常に少なくなります。輸入品を除くとムラコシの集塵機が候補に挙がります。

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風量は毎分13立方メートルと更に向上します。まだまだ移動は容易なサイズではありますが基本的に据え置きとして使用します。また100mmのホースは据え置き工具に接続するにもホースの直径が大きいため、集塵ポートもあわせて大きくなり邪魔になりがちです。工具に接続する場合には集塵ポートを用意したり、アダプタなどを介して接続する必要があります。あるいは50mmずつに分岐して使用することもよくあります。

ホースの太さを変えるとどうなる?

付属品のホースを使用する前提で紹介してきましたが、このホースをカスタムして太くしたり細くするとどうなるでしょう?

ホースを細くすると風速が上がり圧力が低下します。ホース自体が細いため大きな木くずは詰まりやすくなり、全体の風量も低下しがちです。またあまりにモーターに見合わない細いホースを使うとモーターが力を発揮しきれずに風量が全体的に低下することがあります。特に標準で100mm以上のホースが付属される大風量型の集塵機は細いホースのように抵抗が増加すると急激に風量が低下します。

逆にホースを太くすると風速が遅くなります。ホースが太いため大きな木くずも詰まりにくいですが、風速が遅く途中で木くずが滞留して詰まりの原因になることがあります。これらの合わせ技で、途中からホースの径を変えると更にひどい事態になります。径の変更は緻密な設計や計算の上で実施しないと著しく風量が低下します。

そのためホースは基本的に標準付属の太さを使用し、手持ち工具用に細いホースの集塵機、据え置き工具用に中くらいのホースの集塵機の2台体制ができるとより良い集塵システムが構築可能です。

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